偏頭痛 (片頭痛) Migraine

偏頭痛 (片頭痛)とは

片頭痛(へんずつう)とは、頭痛の一種で偏頭痛とも表記します。片側あるいは両方のこめかみから目のあたりにかけて、脈を打つような「ズキンズキン」とした激しい痛みや嘔吐などの症状を伴うのが特徴です。

原因

頭の中の血管が過度に拡張し、周囲の神経を圧迫することで神経ペプチドが放出されます。それが原因となり片頭痛の炎症が起こります。

血管が拡張する原因としては、神経伝達物質の1つであるセロトニンという物質が深く関わっています。ストレスなどが引き金になり、脳からの刺激によってセロトニンが増えます。増えたセロトニンにより、頭の中の太い血管が収縮をします。その後、セロトニンが分解されると今度は収縮した血管が急激に拡がります。その結果、腫れや炎症を起こし激しい頭痛が生じます。

片頭痛は遺伝も関係すると言われています。ご家族のどなたかに片頭痛をお持ちの方がいる場合、日頃の食事や生活習慣に注意しましょう。

片頭痛による障害

セロトニンが異常分泌すると、顔面の知覚・咬筋(こうきん)の動きをコントロールしている三叉(さんさ)神経がストレスを受け、視覚や臭覚、聴覚などの情報を伝える中枢、嘔吐につながる中枢も刺激を受けます。

その結果、光やニオイ、音などに敏感になります。

- セロトニンが異常分泌する要因 -

・ 疲れやストレス
・ ホルモンバランスの変化
・ アルコールや食品 (ポリフェノール、亜硝酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム、チラミン)

 

症状

片頭痛の症状の重さは個人差があります。片頭痛は検査してわかる病気ではないため、症状をできるだけ正確に担当の医師に伝えることが大切です。

痛む箇所

頭の片側に起こることが多いですが、両側痛むこともあります。
ひどい場合は頭全体が激しく痛みます。

痛み

「ズキンズキン」または「ガンガン」と波打つような激しい痛みが長時間続きます。痛みはおよそ1 〜2時間で頂点に達することが多いと言われています。片頭痛が起きる頻度は平均月に1〜2 回程度ですが、多いときは週に1〜2回起こります。

痛みの症状が重い場合は、動くこともできず仕事や勉強など日常生活に悪影響を及ぼすことがあり、ひどい場合は寝込んでしまうこともあります。痛みの発作が起きている間は、身体を動かしたり、頭をちょっと傾けたりするだけでも痛みが強くなります。

痛み以外の症状

痛み以外の症状は個人差がありますが、下記内容があげられます。

・ 頭痛に従い吐き気や胃がムカムカする

・ 頭痛に従い普段気にならない程度の光が眩しく感じる

・ 頭痛に従いニオイに敏感になる

・ 頭痛に従い普段気にならない程度の音がうるさく感じる

前兆

片頭痛の前兆は頭痛が始まる30分前に、目の前がチカチカしたり、視野の中心部が見えにくくなるケースがあります。しかしこの前兆は全体のおよそ20%〜30%の方で、多くは突発的な痛みに襲われることが多いようです。

 

治療

片頭痛の治療は大きく2種類、急性期治療(別名:頓挫療法)と予防療法があります。

頭痛発作の回数が少な場合は急性期治療を中心にします。頭痛発作の回数が多い方や日常生活に影響が出てしまうほど症状が辛い方は、急性期治療と予防療法を組み合わせて治療を行います。どちらも薬物療法が中心です。

急性期治療

なるべく早く頭痛を鎮めるために行う治療のことです。急性期治療には市販薬も含めて、鎮痛薬が広く使用されています。片頭痛に有効なトリプタン系薬剤のスマトリプタン、ゾルミトリプタン、エレトリプタン、リザトリプタン、ナラトリプタンなどが使用されています。

予防療法

頭痛発作を起こりにくくするために、毎日薬を飲んで発作を起こりにくくしたり、頭痛発作が起きても症状を軽く抑えたりする治療のことです。 予防療法の効果が現れるまで、およそ1、2ヶ月の期間が必要なので、最低でも2ヶ月は予防療法を継続し効果を判定することが大切です。

 

予防と対処法

片頭痛は、薬物療法以外にも痛みなどの症状を抑えることができます。しかし、片頭痛にお悩みの方は自己判断で頭痛を我慢するのではなく、早めに病院の医師に相談しましょう。

冷却グッズで冷やす

痛む箇所をジェルシートなどの冷却グッズで冷やすことにより、過度に拡張した血管が収縮して痛みが軽くなります。また、身体を温めることは血管を拡張する原因になるため、長めの入浴やシャワーは避けましょう。

規則正しい日常生活を心がける

睡眠不足などの日常生活の乱れは、ストレスが溜まり、片頭痛を起こしやすくします。しっかり睡眠をとり、ストレスを溜めない生活を心がけましょう。

片頭痛が起こりやすい食品を避ける

片頭痛が起きる原因のセロトニンの分泌を増やしてしまう食品を避けましょう。また、片頭痛と特定の食べ物との関連がわかった場合、その食品は避けましょう。

・アルコール

・ポリフェノール(赤ワイン、チョコレート、オリーブオイル)

・亜硝酸ナトリウム(ハム、サラミ)

・グルタミン酸ナトリウム(旨味成分の人工調味料、中華料理、インスタント食品)

・チラミン(チーズ、柑橘類)


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